ジャングルを元気に駆け回り、ドングリなど自然の恵みを食べて育った猪は低カロリー･高タンパクの健康的な食べ物です。
ドングリをたくさん食べたカマイは脂にドングリ由来のオレイン酸を多く含みます。オレイン酸は老化を防ぎ血中コレステロールを減少させて生活習慣病を予防する健康・美容に効果のある脂肪分です。
また、疲労回復や新陳代謝に効果のあるビタミンB群も豊富に含まれる栄養豊かな食材です。
猪 肉は臭いイメージがありますが、一部の発情期のオスを除いてカマイ肉自体に臭みはありません。臭いの原因は肉に血が残ることです。捕獲後、適切に処理されなかった り、鉄砲で捕獲された猪肉は血抜きがほとんど出来ないため、肉に残った血液の酸化による臭みが発生します。当店のカマイ肉は、美味しく召し上がっていただくため、罠猟で捕獲して 適切な血抜き処理をしております。
保健所から衛生面での許可を受けた施設で解体・処理されています。
自家消費用で処理された物が出回っておりますが、許可施設以外で処理された物は一般への販売や飲食店での提供は法律で禁止されています。
当店のものは適切に処理されておりますので、飲食店でも食材として安心してご利用いただけます。
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一.カマイとは カ マイとは西表島の方言でイノシシのこと。琉球諸島のイノシシはリュウキュウイノシシといい、内地のものより小型の種類ですが西表島のものはさらに小さく、 大きいものでも50㎏程度にしかなりません。これは西表のカマイが豚と混血しておらず、原種であるためといわれます。味はあっさりとして予想以上に臭みは なく、石垣島でも西表産のものは特に美味と珍重されています。狩猟期間(11月15日～翌年2月15日)のイノシシの主食はアディンガ(日本最大のドング リ)やフグ(椎の実)で、そのため皮や脂が有名なイベリコ豚のような成分になります。 |
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二.西表島のカマイ 西表島では稲を守るために、またタンパク源を得るために、カマイと人との戦いの歴史がずっと昔からありました。有史以前の遺跡からもカマイの骨が出土する そうです。昔は仕掛けの下を通ったカマイに数百キロの石を落として圧殺するビッタガシヤマという罠や、犬で追い詰め槍で仕留める猟なども行われてきました が、現在主流なのは戦後に台湾から伝わったハネ罠です。 ワイヤー以外は竹や木など自然の素材で、現地調達しながら作るこの罠はとてもシンプルですが高性能です。 |
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三．カマイ猟と暮らし 西表島の一部の地域では今でもカマイが獲れると、近所の人が集まって宴会が開かれます。 昔はごはんを、今は酒を持参してカマイを獲った人の家に集まり、肉を食べます。 この日は三線を引いてはいけない、帰るときにはご馳走様と言ってはいけない等昔からのタブーや決まりごとがあります。 生き物を殺すことに抵抗を感じる人は多いと思いますが、西表島では狩猟は伝統であり、生活と密着した行為です。島の暮らしの日常の中にカマイを解体する風 景があり、子供のころからそれを見て育ってきているのです。それは決して残酷な風景ではなく、また命を軽く扱うものでもありません。カマイは捨てるところ は尻尾くらいしかないと言われるほど、内臓から血までありとあらゆる部分を利用します。生き物の命を頂いて、その肉を食べて生きることを実感すれば、血の 一滴も捨てるのは申し訳なく感じます。食べ物が簡単に買え、あふれているこの時代に狩猟を通して食・命について考えてみるのもいいかもしれません。 |
